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バジリスク 〜甲賀忍法帖〜 アニメ全話あらすじ+感想(ネタバレあり)

 バジリスク 〜甲賀忍法帖〜 のあらすじとストーリーと感想のまとめです。ネタバレを多く含みますのでご注意下さい。長文ですので目次から必要な項目を選択して下さい。

バジリスク 〜甲賀忍法帖〜 の基本知識

 1958年の小説「甲賀忍法帖」から、2003年の漫画「バジリスク 甲賀忍法帖」を原作とし、2005年4月からテレビ地上波で全24話放送されました。日本国内で初めてファンドの投資対象作品となり、結果は元本割れをしました。制作会社は株式会社GONZO。10年以上前の作品ですが根強い人気を保ち今に至ります。人気の理由はバジリスクを観れば一目瞭然だとは思いますが、10年以上前とは思えないほど高品質です。誰も幸せにはなれなかった悲恋の物語。

バジリスク 〜甲賀忍法帖〜 - Wikipedia

 

バジリスク

 空想上の生物で「蛇の王」と呼ばれていました。バジリスクに睨まれると毒により、石化や死んでしまうと言い伝えがあります。退治の仕方はガラスで毒を反射させるか、イタチを戦わせて「最後っ屁」による相打ちをさせるかどちらか。弦之介の瞳術を比喩しています。

バジリスク - Wikipedia

 

公式サイト

アニメ制作GONZO

バジリスク〜甲賀忍法帖〜 公式サイト

漫画家せがわまさき先生

せがわまさき電脳絵巻

 

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登場人物

甲賀卍谷衆

甲賀弦之介(こうが げんのすけ)

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 本作の主人公。最強の忍法「瞳術」使い。作中ではあまりの強さ故に戦闘を回避する場面が多く、伊賀十人衆を1人も殺さないまま物語は終わりました。

甲賀弾正(こうが だんじょう)

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 毒針を得意として、走り去る夜叉丸から人別帖を盗み取る技術は衰えを知らない。弾正の名前は役職を意味しているので、弦之介がもし生き延びていたら、甲賀弾正の名前を継承したかもしれません。伊賀のお幻とは恋人同士だった。

風待将監(かざまち しょうげん)

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 口から吐く痰は相手の動きを封じ、クモの糸のように自分で乗って移動することも可能。通称クモ男。

鵜殿丈助(うどの じょうすけ)

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 見た目によらず素早い動きと強さを兼ね備える。身体を丸めゴムボールのような動きをする。女好きでお調子者だが冷静な状況分析ができる。

地虫十兵衛(じむし じゅうべえ)

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 星占いが得意な肢体が無い忍者。胴体に槍を仕込ませていて口から出して舌で槍を扱う。胸の鱗で並みの忍者よりも高速で移動できる。

室賀豹馬(むろが ひょうま)

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 弦之介の叔父で盲目の忍者。夜間のみ弦之介と同じ「瞳術」が使える。弦之介に瞳術を教え、忍者としての生き方を教えた。

霞刑部(かすみ ぎょうぶ)

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 体毛が無く、壁が地面と同化することができる忍法「滅形」使い。着物は同化できないので、裸の場面が多い。

如月左衛門(きさらぎ さえもん)

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 お胡夷の兄で目が細い。他人の顔を自分に写し、声帯模写と併用して敵を欺く忍法使い。通称あにさま。

陽炎(かげろう)

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 欲情した時だけ吐息が毒に変わる忍法使い。陽炎の母も同じ忍法だったので陽炎が生まれるまでに3人の男が死亡した。この自分でも制御できない忍法がなければ弦之介と婚姻できる家柄の生まれ。

お胡夷(おこい)

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 露出している肌から相手の血を吸収する忍法使い。吸収した血は口から吐き出す。

 

伊賀鍔隠れ衆

お幻(おげん)

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 鷹使いの老婆。恋人だった甲賀の弾正とは死ぬまで一緒にはなれなかった。

朧(おぼろ)

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 身体能力は最弱で忍者らしい動きはできない。その目に見た忍術を全て封じる「破幻の瞳」を持つ。

 

小豆蠟斎(あずき ろうさい)

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 手足が自由に伸びて操る事ができる忍法使い。骨なしひょうたん頭。

朱絹(あけぎぬ)

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 朧の姉のような存在。露出している肌から血を噴出して目眩ましをする忍法使い。大量出血でもさほど朱絹自身には影響がない様子。

蓑念鬼(みの ねんき)

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 全身の体毛を自由自在に操る忍法使い。棒術を得意とする。

夜叉丸(やしゃまる)

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 女子の黒髪を寄り合わせ、秘伝の獣油で塗りこんで鋼の糸のようなものを自由に操る忍法使い。比較的若手の忍者で蛍火と婚姻関係にある。

蛍火(ほたるび)

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 動物・昆虫を操る忍法使い。蛇だけは忍法ではない。

雨夜陣五郎(あまよ じんごろう)

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 身体が塩で縮んで水で戻る忍法使い。通称ナメクジ男。

薬師寺天膳(やくしじ てんぜん)

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 お幻の亡き後、頭領の朧よりも強い権力で伊賀と統率する。不死の身体で5回生き返り6回死ぬ。

筑摩小四郎(ちくま こしろう)

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 若い忍者で朧を姫様と呼ぶ。忍法カマイタチは、遠距離の相手に対して急激な空気吸引をして柘榴のように身体を吹き飛ばし、即死させる防御不能な忍法。後半、目が見えなくなりそれが功を奏して瞳術が効かなくなる。

 

その他

徳川家康(とくがわ いえやす)

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 兄の竹千代か、弟の国千代どちらが徳川三代目になるかで徳川家は混乱していた。その混乱を収める手段を南光坊天海に尋ねるところから物語は始まる。このバジリスクの物語は一言で表すなら「徳川家の世継ぎ争いに利用された甲賀と伊賀の悲しい物語」。小説では徳川家が崩壊する直前まで荒れていて、家康が高年齢なので猶予がなかったと書かれている。

南光坊天海(なんこうぼう てんかい)

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 徳川家の世継ぎ争いを甲賀と伊賀に肩代わりさせ、全滅のシナリオを想定した張本人で諸悪の根源です。

柳生宗矩(やぎゅう むねのり)

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 伊賀と甲賀、両者の忍法能力を把握できていなかった。小説では将監と夜叉丸の戦いの前に柳生一門を力試しで戦わせたが、忍法の前では軽くあしなわれただけだった。作中では出てこないが、柳生十兵衛の父。

服部半蔵(はっとり はんぞう)

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 服部半蔵の名前は継承されて、作中の服部半蔵は小説では二代目、漫画とアニメでは四代目。甲賀と伊賀は服部家の支配下にあり、初代の服部半蔵は甲賀と伊賀の争いを止めるために「不戦の約定」をさせる。徳川家康の命令で「不戦の約定」を解いてしまい悲しい物語が始まる。

服部響八郎(はっとり きょうはちろう)

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 四代目服部半蔵の養子で、二代目半蔵の一子。甲賀と伊賀の戦いを偵察する。

阿福(おふく)

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 竹千代の乳母。甲賀と伊賀の戦いに関与をしないというルールを破り伊賀に加勢する。

竹千代(たけちよ)

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 伊賀が勝利すれば三代目将軍になる。後の三代目将軍徳川家光。伊賀の勝利は決まっているのだが…

国千代(くにちよ)

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 甲賀が勝利すれば三代目将軍になる。

 

重要キーワード

忍法

 古くから伝わる超人的な力。基本的には1忍者に対して1忍法。忍法には家系があって弦之介と豹馬は同じ家系。忍法を継承する為に、甲賀と伊賀はそれぞれ近親相姦に近い、村内部だけで繁栄させていたので異常者が多い。

瞳術

 瞳の奥深くに黄金の光があり、殺意のある者が見ると自害や味方同士で殺しあうようになる催眠術。弦之介はいつでも使用でき、豹馬は夜間のみ使用可能。この瞳術を覚える為に、弦之介は目隠しをして豹馬の修行に耐えた。自分の瞳を見せて相手を操る忍法は他の忍法帖シリーズでも強い効果ばかり。

破幻の瞳

 相手を見ただけで全ての忍法を封じる。朧自身は制御できないので見方の忍法も封じてしまう。弦之介と同じく強すぎる効果なので作中のほとんどが盲目の状態だった。お幻曰く、忍法ではない。

不死の力

 天膳の先天性の能力。不死になった理由は、小説では超回復能力。漫画では本来生まれてくるはずの双子が体内で生き続け、死んでも生き返らせる。アニメでは甲賀忍者だった父に伊賀忍者の母が裏切られて殺され、甲賀に対しての恨みが天膳の体内で生き続け、死んでも生き返らせる。生き返るのに数時間は必要。

 

人別帖

 甲賀十人衆と伊賀十人衆の名前が記載された巻物。争いに参加する者を10人ずつ選び、死ぬたびに名前を消していき、全滅させたら徳川家康に渡す。開始時点では甲賀と伊賀それぞれ1本ずつあったが、物語途中で1本燃やされ消失する。

不戦の約定

 忍者の総頭領である初代服部半蔵が憎しみあう甲賀と伊賀に対して、和睦とまではいかないが、争いを止める契約をさせた。

七夜盲の秘薬

 目に付けると7日間、瞼が開かなくなり盲目になる。瞳術と破幻の瞳があまりにも強い為、弦之介と朧は作中のほとんどは盲目だった。

 

全話あらすじ+ストーリー+感想

第1話

相思相殺(そうしそうさつ)

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あらすじ

時は慶長十九年・春。桜舞う駿府城にて、甲賀忍者・風待将監と伊賀忍者・夜叉丸による凄まじい御前試合が繰り広げられていた。その頃、齢七十三歳の徳川家康は悩んでいた。徳川家三代目の跡継ぎとするのは暗愚の兄・竹千代か、聡明な弟・国千代か?混乱を極める世継ぎ問題に決着をつけるべく、甲賀卍谷衆頭領・甲賀弾正と、伊賀鍔隠れ衆頭領・お幻にそれぞれの精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか生き残ったほうにそれを賭けるという厳命が下された!!そして、非情な忍法闘争の幕が開けるのだった・・・

ストーリー

 駿府城にて、徳川家康の命により服部半蔵と柳生宗矩が立会い、甲賀頭領である甲賀弾正と伊賀頭領であるお幻の両者の指示で、甲賀忍者である風待将監と伊賀忍者である夜叉丸が忍法演習を行う。夜叉丸は女子の髪を鋼の糸のように操る忍法で風待将監を苦しめるが、風待将監は粘着質の痰を吐きつけ夜叉丸の動きを封じる。熾烈を極める戦いにお互いの殺意がむき出しになる。甲賀と伊賀、お互いの常人離れの忍法に満足した徳川家康は戦いを止めさせる。

 この忍法演習の前に、徳川家康は南光坊天海に竹千代か国千代どちらに徳川家を継がせるかを相談していた。この頃の徳川家は竹千代派と国千代派が徳川家内部で争い、徳川家崩壊の危機であった。南光坊天海は甲賀忍者と伊賀忍者を争わせ、甲賀に国千代・伊賀に竹千代を託し生き残った方を勝者とし、世継ぎを決める案を出す。

 人別帖にそれぞれ戦う忍者の名前を10人記載し、長年の因縁がある甲賀と伊賀だが、初代服部半蔵が甲賀と伊賀の争いを制止していた不戦の約定を徳川家康の命により四代目服部半蔵が解く。これにより甲賀と伊賀の殺し合いが始まった。

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 弾正とお幻は昔は恋人同士だった。お互いに祝言の約束をし、甲賀と伊賀の因縁を断ち切ろうとしていた。突如、織田信長軍が伊賀を攻め伊賀は絶滅しかける。初代服部半蔵は生き残った者を逃げさせる。生き残った伊賀数名は、弾正に守られながら逃げ切ろうとしていたが、甲賀は当時の頭領の指示により伊賀に追い打ちをかける。お幻は弾正と決別して甲賀と伊賀の因縁はさらに深まった。

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 人別帖は将監と夜叉丸が所持し、お互いの拠点に戻るが、弾正は走り去る夜叉丸から伊賀側の人別帖を盗み取っていた。弾正はお幻を得意の毒針で突き刺し、人別帖からお幻の名前を消す。死んだと思われたお幻は最後の力を振り絞り弾正に毒針を突き刺し、弾正の名前も人別帖から消された。弾正の亡骸を抱いたままお幻も死んでいった。2人の名前が消された伊賀側の人別帖はお幻の鷹が伊賀拠点へ運ぼうとしていた。

感想

 何の事前知識のないままバジリスクを観始めた私ですが、展開が速いのでこの1話を3度観直しました。まずOPの素晴らしさ、説明は不要だと思いますが完璧ですね。徳川家康の前でド派手な演出の忍法勝負には驚きました。甲賀の風待将監と伊賀の夜叉丸との忍法演習は、途中で本気の殺し合いになり、1話の最初でどちらかが死ぬのかと思うぐらいの希薄に溢れる忍法勝負には緊張しました。昔の弾正とお幻は美男美人でお似合い。織田信長に伊賀を崩壊された後、お幻のは弾正を信じられなくなり、お幻の台詞で『死に候え』は悲しすぎます。最後は弾正とお幻が両者相打ちで終わります。ようやくこれで二人きりになれたと思うとお互いが望んだ結末だったのかもしれません。

 

第2話

胎動弐場(たいどうにば)

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あらすじ

駿府城にて「不戦の約定」が解かれ、弾正とお幻が相打ちとなったその頃、甲賀と伊賀の国境にある土岐峠にて落ち合う二人の若き男女がいた。弾正の孫・甲賀弦之介と、お幻の孫・朧。かつてそれぞれの祖父と祖母がそうであったように、愛し合い、祝言を間近に控えていた二人は、「長き宿怨を断ち切り、両家に和睦を。」と誓い合う。しかし家康からの忍法闘争の命が記された人別帖が、伊賀組十人衆・雨夜陣五郎、蓑念鬼、小豆蝋斉、蛍火、朱絹たちの手に渡り、開戦が知られるところとなる・・・

ストーリー

 甲賀と伊賀の国境である土岐峠にて、甲賀弦之介と朧は待ち合わせをしていた。二人は婚約をしており、弾正とお幻と同じように、甲賀と伊賀の因縁を断ち切ろうとしていた。

 人別帖を持ち伊賀へ帰るお幻の鷹を甲賀の忍者である鵜殿丈助は見つけ、鷹から人別帖を奪い内容を確認しようとすると、伊賀の忍者である小豆蠟斎はそれを制止する。丈助と蠟斎はお互いの忍法を使い人別帖の奪い合いをするが、丈助が人別帖を持ったまま逃げ切る。

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 帰りが遅い朧を心配した伊賀忍者達は土岐峠まで迎えに行く。逃げていた丈助は忍法でゴムボールのように丸まりながら移動をしていたが、朧に見られ破幻の瞳の力により忍法が解けて木に激突する。追ってきた蠟斎から事情を聞き、人別帖を伊賀忍者達に渡す。人別帖の内容を確認した伊賀忍者達は不戦の約定が解かれたのを知る。

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 不戦の約定が解かれた事を知らない弦之介と丈助は、伊賀忍者達の策略により伊賀の拠点である伊賀鍔隠れ行きを誘われそれを受ける。お幻の亡き後、実質の権力者である伊賀忍者である天膳にも不戦の約定が解かれた事が伝わる。伊賀で唯一事情を知らない朧は楽し気に伊賀への道を案内するのであった。

感想

 すでに争いが始まっている事を知らない弦之介と朧が、土岐峠で落ち合う姿は可憐で儚いです。朧の不安が的中しているのが悲しい。甲賀と伊賀の憎しみの原因は伝わっていないようで、争うべき相手という教育は現代社会でもありふれた話のような気がします。弦之介と朧は祝言で披露する笛と舞の練習をするはずだったが、朧が寝てしまい次の機会にとなるわけですが、次の機会はもう無いんですよね。蛍火は朧に見られているのに蛇を身体に巻いたままなのは、蛇を操っている効果は忍法ではないかもしれない。実質の権力者となった天膳にも不戦の約定が解かれた事が伝わり本格的な争いの幕開けを予感させます。

 

第3話

凶蟲無惨(きょうちゅうむざん)

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あらすじ

伊賀鍔隠れの里に向かう弦之介一行。幸福な未来を夢見て、ささいな喜びに幸せをかみしめる朧。だがその裏では、伊賀十人衆が彼らを率いる薬師寺天膳の指揮のもと、いち早く甲賀殲滅のために動き出していた。そして星占いによって異変を予知し、いまだ戻らない弾正と将監の行方を案じて駿府へと急ぎの駕籠を飛ばしていた甲賀組十人衆のひとり、地虫十兵衛と、巻物を携え駿府から戻る風待将監を相手に、凄惨な忍法闘争が始まるのであった。

ストーリー

 伊賀の人別帖は薬師寺天膳が所持したまま伊賀忍者達は甲賀を攻める。地虫十兵衛が駿府城へ向かう道中に出くわし、尋問をする。肢体が無い十兵衛に驚きながらも天膳は甲賀忍者達の忍法を暴こうとする。天膳以外は風待将監を追う。十兵衛は口の中に隠していた刀を舌で操り天膳を殺す。胴体の鱗で並みの忍者以上の速さで移動を開始する。

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 甲賀の人別帖を持ち、甲賀へ移動中の将監を先ほど天膳と別れた伊賀忍者達が襲う。1対4と圧倒的に不利な状況だが、クモ糸のような粘着質の網で、小豆蠟斎・筑摩小四郎・蓑念鬼の動きを止める。蛍火だけが難を逃れ、蛍火の忍法で蝶を大量に操り将監の動きを止める。

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 蛍火は小次郎の鎌を念鬼に渡し、念鬼は体毛を操る忍法で鎌を操り将監を刺す。将監は最後の力で人別帖を投げると、十兵衛がそれを受け取り逃げる。蛍火以外は十兵衛を追い、蛍火は恋人である夜叉丸の安否が気になり将監に聞くが、答えない。将監に止めを刺した蛍火も十兵衛を追う。十兵衛の逃げた先には先ほど殺したはずの天膳が生き返っており、天膳と十兵衛は戦うが、天膳は十兵衛を真っ二つに斬り殺す。十兵衛が所持していた甲賀側の人別帖は燃やされ消失する。これにより伊賀側の人別帖1つだけになる。一方その頃、弦之介達は伊賀の拠点である伊賀鍔隠れに到着した。

感想

 幾度と無く天膳は慢心しますが、1度目の慢心は十兵衛を1人で余裕だと天膳以外の4人を将監の追跡に行かしてしまう。十兵衛の忍法を把握していないのは無謀ですぐに死んでしまう天膳が哀れ。バジリスクで重要なのは強そうな相手、強そうな忍法でも先手必勝で短期決戦だと思い知らされます。肢体の無い十兵衛が、まさか胴体に刀を忍ばせてるとは普通では思いもしませんね。胴体の鱗で高速移動する地虫ですが、こんなことできるなら最初からこの移動方法で行けばいいのではと思ってしまいます。天膳が死んでいる間に伊賀4人が将監を見つけて襲いますが、初手で小四郎の口を粘着痰で封じれたのは幸いですね。小四郎のカマイタチは強すぎる。クモ糸のように操り蛍火以外を取り押さえる。蛍火を取り逃しているのに勝利宣言の将監は天膳と同じく詰めが甘い。たしかに蛍火はか弱い女性に見える。蝶を集めているだけに見えるけど、動きが封じられた将監は蛍火・蓑念鬼のコンビプレイで瀕死になる。体毛を自在に操れる念鬼はやはり強い。夜叉丸大好き蛍火が瀕死の将監に夜叉丸の生存確認を確認するが答えない。夜叉丸と離れてからかなりの時間が経過する将監には答えようがない気がする。今風で例えるとヤンデレな蛍火が将監に止めを刺して将監死亡。逃げる十兵衛の先には死んだはずの天膳が待ち構えていて、1度死んでから相手の忍法を見切る天膳は強いのか弱いのかよくわかりません。十兵衛より先に刀を抜いて真っ二つにしたので身体能力と剣術はトップクラスだとは思います。十兵衛が死んでこの時点で甲賀は残り7人。

 

第4話

妖郭夜行(ようかくやこう)

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あらすじ

甲賀の地虫十兵衛と風待将監が伊賀の天膳たちによって討たれ、甲賀組に渡るはずの巻物は燃やされた。その晩、伊賀・お幻屋敷では、弦之介達を迎えての宴が催されていた。だが、朧以外に彼らを歓迎する者などいるはずもなく、殺意渦巻く周囲の空気に気づき、警戒しながらも、無邪気にはしゃぐ朧に心和む弦之介。その場を和ませるため、二人で祝言の日のためにと密かに練習していた『和睦の舞』を披露する。そして夜更け、その秘術を使って雨夜陣五郎は弦之介を、朱絹は丈助を討つべく動き出すが・・・

ストーリー

 伊賀忍者達の拠点である鍔隠れのお幻屋敷で、甲賀弦之介達の歓迎の宴が行われるが、殺気に満ちていた。鵜殿丈助は朱絹を口説くが、朱絹は軽くあしなう。和睦を願い弦之介は笛を吹き、朧は舞を披露した。

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 朱絹は酔いつぶれて寝た丈助を牢屋のような屋敷に閉じ込める。弦之介と朧は相も変わらず平和への願いを確認しあう。屋敷に閉じ込められていた丈助は鉄格子から身体をゴムのようにして脱出する。朱絹は夜這いに見せかけ丈助を殺しに行くが、すでに丈助は脱出しており、逆に丈助に捉えられる。朱絹は忍法の血の霧を使い丈助と忍法勝負をする。勝負の最中に朧に見つかり戦いは中止になる。

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 屋敷に残っていた弦之介は塩で身体が解ける忍法使いの雨夜陣五郎に襲われそうになるが、弦之介は事前に察知し陣五郎に争いは止めろと忠告する。朧は弦之介を襲おうとした陣五郎に気づき、破幻の瞳で身体が溶けて無くなりそうな陣五郎を責める。水を求め滝まで来た陣五郎と血を拭いに来た丈助と出会い、苦しそうな陣五郎を丈助が尋問するが、水飛沫で元に戻った陣五郎が丈助の口の中に入り窒息させる。

感想

 伊賀鍔隠れお幻屋敷で弦之介と丈助の歓迎宴が行われますが、歓迎雰囲気はまったくありません。塩は貴重らしく、伊賀には貯えがあるけど甲賀にはない。甲賀と伊賀の和睦を願い弦之介の笛の音で朧が舞う。儚く可憐なその舞はこれ以降見ることはない。弦之介と朧が平和な未来を語り合う。『まこと愚かの極み』は弦之介の名台詞だと思います。丈助が目覚め狭い鉄格子から抜け逃げますが、丈助は骨がないのだろうか。弦之介の身を案じてすぐに駆けつける丈助は、弦之介と朧の平和なひと時の会話を聞いて安心する。朧の忍法はこの可愛さだけで十分ではないだろうか。朱絹の忍法は、露出している肌から血を噴出す忍法ですが、物凄く怖い。部屋の天井から襲おうとした陣五郎を見抜いた弦之介は忍法を使わなくても強い。塩で身体が溶ける忍法の陣五郎は朧の破幻の瞳で瀕死のナメクジのようになり、台詞のほとんどが『水をくれ』しか言いません。塩で縮んで水で戻る性質。滝の水飛沫で復活した陣五郎が丈助の口の中に入り水ではなく窒息というのは考え深い。

 

第5話

忍者六儀(しのびのりくぎ)

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あらすじ

兄・左衛門に命じられ伊賀へ偵察に向かっていた甲賀十人衆のひとり、お胡夷。だが卍谷襲撃から戻る天膳たちと出くわし、奮闘するも囚われの身となってしまう。伊賀の突然の襲撃に困惑する甲賀十人衆の面々。真実と弦之介の無事を確かめるべく左衛門、刑部の二人が様子を伺いに伊賀へ向かうことになり、その途中、弾正に奪われた巻物を探していて遅れをとった夜叉丸と遭遇する。天膳の声色を使って罠にかけようとする左衛門だが、夜叉丸から「不戦の約定」が解かれたという驚くべき事実を聞き・・・そしてその頃、伊賀鍔隠れの里では、いまだ戻らない愛しい夜叉丸を思い胸騒ぎに震える蛍火の姿があった。

ストーリー

 甲賀忍者の拠点である甲賀卍谷で、如月左衛門とお胡夷の兄妹は仲睦まじく普段の甲賀忍者達の生活を語りあっていた。左衛門はお胡夷に弦之介達の安否を確認するように伊賀鍔隠れに向かわせた。

 弾正屋敷では室賀豹馬と霞刑部と陽炎が集まっていた。甲賀弦之介に好意がある陽炎は朧との祝言に納得がいかず、反発していたが豹馬に咎められる。左衛門が後から弾正屋敷に来てお胡夷を伊賀鍔隠れに向かわせた事を伝える。盲目の豹馬は耳の感覚が優れていて、伊賀忍者達が攻めてきた事を足音で知る。

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 戦いの準備を始める甲賀忍者達。薬師寺天膳は弦之介からの使者だと告げるが、刑部が嘘だと見抜き戦いが始まる。伊賀忍者達の忍法は強く甲賀忍者達は全滅しかける。豹馬は戦いを止め、天膳に事情を聞く。天膳はあくまでも使者だと通し、仕返しをすれば伊賀にいる弦之介を殺すと告げ立ち去る。

 もうすでに丈助は死んでいるが、知らない弦之介は甲賀へ安否確認の使者を送る願いを朧へ告げる。

感想

 左衛門とお胡夷の兄妹二人の平和な会話から始まり、それとは対照的な豹馬・刑部・陽炎の三人の会話。やはり甲賀も伊賀に対して根強い恨みがあるので弦之介と朧の祝言を心から祝えない。特に陽炎は弦之介を慕っているので朧への憎しみが強い。伊賀5人と甲賀全軍との戦いですが、10人に選んだ者達だけあって伊賀5人が強すぎて甲賀が全滅しそうになる。伊賀の忍法ばかりが目立って、甲賀の忍法使いはほとんど居ない様子。不戦の約定が解かれた事を知らない豹馬は何故攻めてくるのかを天膳に聞いたら、これが甲賀のもてなし方かと怒りながら天膳達は帰る。甲賀と伊賀の戦闘能力の差はかなりあるもよう。

 

第6話

降涙恋慕(こうるいれんぼ)

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あらすじ

兄・左衛門に命じられ伊賀へ偵察に向かっていた甲賀十人衆のひとり、お胡夷。だが卍谷襲撃から戻る天膳たちと出くわし、奮闘するも囚われの身となってしまう。伊賀の突然の襲撃に困惑する甲賀十人衆の面々。真実と弦之介の無事を確かめるべく左衛門、刑部の二人が様子を伺いに伊賀へ向かうことになり、その途中、弾正に奪われた巻物を探していて遅れをとった夜叉丸と遭遇する。天膳の声色を使って罠にかけようとする左衛門だが、夜叉丸から「不戦の約定」が解かれたという驚くべき事実を聞き・・・そしてその頃、伊賀鍔隠れの里では、いまだ戻らない愛しい夜叉丸を思い胸騒ぎに震える蛍火の姿があった。

ストーリー

 薬師寺天膳達が伊賀へ帰る途中、同じく伊賀へ向かうお胡夷を見つける。お胡夷が人別帖に記載されている事に気付く薬師寺天膳達は罠に嵌めようとするが、お胡夷は甲賀へ戻り状況を確認をしようとする。逃げるお胡夷を蓑念鬼が捉え、伊賀へ拉致をする。

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 不戦の約定が解かれた事に気付き始める甲賀忍者達だが、証拠が無いので霞刑部と如月左衛門は伊賀へ確認しに行く。道中で夜叉丸に出会い、天膳の声色を使った左衛門が夜叉丸から不戦の約定が解かれた事を聞き出し、争いの末に刑部が夜叉丸を絞め殺す。

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 その頃伊賀鍔隠れでは、嘘の報告をするように事前に告げられている鵜殿丈助の安否を甲賀へ確認しに行った使者が戻り、無事だったと朧は甲賀弦之介に告げる。

 拉致されたお胡夷は塩蔵に隔離される。死んだ夜叉丸の顔を自分の顔に写し、夜叉丸と瓜二つになった左衛門は刑部と共に伊賀へ侵入する。

感想

 後に使う忍法の為に肌の露出が凄い可愛いお胡夷と、とにかく気持ちが悪い蓑念鬼が対照的で面白い。天膳の白々しい嘘が毎回見破られるのは根っからの悪党顔のせいだと思う。相変わらず念鬼の戦闘能力は凄い。盗まれた人別帖を探して1日を無駄にした夜叉丸が雨の中走る姿は少し可愛そうで、左衛門の声色に騙される夜叉丸はドジっ子ではないだろうか。また今回も刑部は裸だったので、もう着物は常に脱いで壁の中を移動した方がいいのでは。敵味方合わせてかなりの数が死んでしまったのに未だに状況把握が出来ていない弦之介と朧は幸せそうでなによりです。

 

第7話

人肌地獄(ひとはだじごく)

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あらすじ

伊賀屋敷の塩倉では、蝋斉が囚われた甲賀十人衆のひとり、お胡夷に人別帖に名のある他の甲賀忍者たちの秘密を聞き出すべく、尋問を始めていた。蝋斉の恐ろしい尋問に恐怖するお胡夷・・・だが、彼女の吸血能力により、逆に蝋斉は倒される。そこへ今度は陣五郎がやって来て、お胡夷の豊満な肉体の罠に欲情、のしかかるもまたもその吸血能力に捕らえられる。その頃夜叉丸に変化した左衛門は伊賀屋敷へ潜り込み、婚約者の蛍火でさえも欺くことに成功。弦之介の無事とお胡夷の居所を聞き出し、お胡夷救出に塩倉へ向かうが・・・

ストーリー

 薬師寺天膳が朧を呼んでいると筑摩小四郎が告げる。梟の木彫りを彫ったのは小四郎だと朧から聞いていた甲賀弦之介は、小四郎に甲賀の子供達にも教えてやって欲しいと告げるが、忙しいと小四朗は去る。

 塩蔵に監禁していたお胡夷に小豆蠟斎は甲賀忍者達の忍法を教えろと尋問をする。お胡夷は肌に触れた相手の血を吸血する忍法を使い、小豆蠟斎の血を全て吸い尽くし殺す。

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 夜叉丸の姿をした如月左衛門は正面から伊賀に侵入し、霞刑部は壁と同化したまま侵入する。伊賀の入り口で夜叉丸の恋人である蛍火と出会い、蛍火は夜叉丸の無事を喜ぶ。蛍火の飼っている白蛇が左衛門の変装を見抜き指をかみつき怪我をさせる。

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 塩蔵から逃げようとしたお胡夷だが、すぐ後に雨夜陣五郎が来て蠟斎と同じように血を吸い尽くす予定だったが、陣五郎は塩により身体が溶けて逃げる。天膳は朧に不戦の約定が解かれた事を告げる。

感想

 可愛い梟の木彫りは小四郎が伊賀の子供達の為に彫った物が部屋に飾られていて、いつか甲賀の子供達にもと願う弦之介の気持ちは叶わない。蠟斎が何故か1人でお胡夷に尋問をしようとするのは下心があったとしか思えない。蠟斎が吸血された後、また1人で来た陣五郎は下心丸出しで、伊賀の忍者は年老いても盛んなのだろうか。夜叉丸大好き恋人モードの蛍火と、敵対モードの蛍火の顔と言動が違いすぎて可愛いだけにそのギャップが怖すぎる。また今回も当たり前のように刑部は裸だった。

第8話

血煙無情(ちけむりむじょう)

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あらすじ

ついに天膳から「不戦の約定」が解かれたことを告げられ、驚愕の朧。その頃塩倉では、囚われのお胡夷が吸血能力で陣五郎を倒そうとしていたが、塩に溶ろけた陣五郎に逃げられてしまう。その能力に驚きつつも、脱出を試みるお胡夷。しかしそこに今度は念鬼が現れる。今度は罠をかける間もなかったお胡夷は、やむなく手近にあった小刀で念鬼に斬りつけるが、かなわず羽交い絞めにされる。それでも吸血能力でなんとかたちむかおうとするが。そして妹の身を案じ、塩倉へと急ぐ左衛門が駆けつけたとき・・・

ストーリー

 朧と祝言で披露をする予定であった笛と舞の練習を懐かしく思う甲賀弦之介。雨は降り注いでいるが、いつかこの雨も止む。甲賀と伊賀の関係もこの雨が止むように争いがない世界を望んでいた。

 別室では、薬師寺天膳が朧へ不戦の約定が解かれた事実を伝える。塩蔵では、お胡夷が雨夜陣五郎へ忍法を使い血を吸血していた。吸血途中で陣五郎は塩に触れ忍法により身体を溶かし逃げる。塩蔵から逃げようとするお胡夷を蓑念鬼が見つけ争うが、念鬼が強くお胡夷を鋼のように鋭利になった髪の毛で突く。夜叉丸に化けた如月左衛門は、塩蔵にお胡夷が閉じ込められているという情報を知り塩蔵に向かうが、時すでに遅くお胡夷は瀕死だった。左衛門はお胡夷と手の動きで最後の会話をし、俵の隙間に人別帖を隠してあるのを知る。

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 人別帖を確保し塩蔵から出ようとする左衛門だが、天膳に追われた朧が塩蔵へ来ると左衛門を見てしまう。朧の破幻の瞳により夜叉丸に化けていた左衛門が本来の顔に戻る。伊賀忍者達と争いながらも人別帖を投げると待ち構えていた霞刑部が受け取り走り去る。隙を見つけ左衛門も逃げ、刑部と左衛門は弦之介へ人別帖を渡す。人別帖を読んだ弦之介は初めて不戦の約定が解かれた事を知り、すでに何人もの忍者達が死んでいるのを知る。弦之介は甲賀卍谷へ帰る決意をする。

感想

 弦之介の『降る雨は伊賀も甲賀も同じ、止まぬ雨などない』はバジリスク屈指の名台詞だと思います。お胡夷の吸血忍法は何気に強く、近寄る相手に強いけど、血を吸う速度が遅いのと、肌と肌が触れ合わないと吸えないのが弱点ですね。かなり血が抜かれたはずの陣五郎が塩で縮んで、雨で戻ったら大したダメージを受けていないようなので、干乾びて戻る時に血液まで戻っているのかもしれません。戦闘がない平和な時代の幸せそうな兄妹の姿は涙を誘います。ようやく主人公が状況を把握して、物語は序盤から中盤へ進みます。

 

第9話

哀絶霖雨(あいぜつりんう)

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あらすじ

左衛門、刑部により「不戦の約定」が解かれていたこと、祖父・弾正、十兵衛、将監、丈助、お胡夷の仲間たちが次々と討たれていたことを知るところとなった弦之介。そんな弦之介たちを帰すまいと、殺気立ち彼らを取り囲む伊賀忍者たち。だが底知れぬ弦之介の迫力に警戒する天膳は攻撃の指示をためらう。そこへ朧も駆けつけ、闘いをやめるよう嘆願するも、しびれを切らした念鬼の命によって下忍たちが突撃する。ついに発動する弦之介の恐るべき必殺術・・・!

ストーリー

 甲賀弦之介達は伊賀鍔隠れから甲賀卍谷へ帰ろうとする。伊賀忍者達は帰るのを阻止すべく弦之介に襲い掛かる。弦之介の忍法を知る薬師寺天膳は制止するが、蓑念鬼の命令により再び襲い掛かる。弦之介の瞳が黄金に輝き忍法瞳術を使う。伊賀忍者達は味方を襲い、自害するなど瞳術になす術もなく死んでいく。

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 薬師寺天膳は、伊賀忍者で唯一瞳術に勝てるのは筑摩小四郎の忍法カマイタチだと気付き、小四郎を弦之介に戦わせる。朧は戦いを止めるべく弦之介と小四郎の間に立つが、小四郎は無視しカマイタチを弦之介へ放つ。朧の呼びかけに小四郎は瞳を見てしまい、朧の破幻の瞳によりカマイタチが弱まる。その後ろで弦之介は小四郎を瞳術でカマイタチを小四郎自身に反射させる。止める者がいなくなった弦之介達は甲賀卍谷へ帰る。

 小四郎の命は取り留めたが、両目が見えなくなり盲目となる。天膳は朧を責め、弦之介を討てと命ずる。昔、織田信長が伊賀を攻め、甲賀が追い打ちをかけた戦いを朧に初めて告げる。朧はお幻から受け継いだ七夜盲の秘薬で自ら盲目になるのであった。

感想

 主人公とヒロインが物語の1/3を過ぎるまで身の回りの状況を知らないのは画期的です。やはりそれぞれの忍法が強すぎて、使い所が難しかったのでしょう。朧は終始戦う気がないので、弦之介が初手から全力で瞳術を使えば甲賀の圧勝ですぐに終わりそうですからね。伊賀で唯一勝てそうだと小四郎を選抜しますが、どう考えても瞳術に勝てるわけがなく、カマイタチが破幻の瞳で弱まっていなかったら、小四郎も即死していたと思います。そしてすぐに朧の瞳は最後の方まで封じられる運命だった。

 

第10話

神祖御諚(しんそごじょう)

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あらすじ

弦之介は伊賀を去り、悲しみにくれる朧。天膳たちはお幻亡きいま我らを率いて闘うは朧の役目と恫喝し、迷った朧はかつてお幻に渡された「闇七夜の秘薬」で両目を塞いでしまう。そして駿府城。徳川家康、柳生宗矩、服部半蔵を前に、これまでの闘いを追い続けていた半蔵の息子・響八郎がその過程を報告する。

ストーリー

 服部響八郎が今までの戦いを徳川家康に報告する。甲賀と伊賀の戦いの最中、江戸城内で女達の世継ぎ争いは熾烈を極めていた。

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 家康は男子禁制の大奥へ出家の身である南光坊天海を行かせ、女達へ釘をさす手筈をしていた。不戦の約定が解かれたわずか2日で生き残りは伊賀組7人甲賀組5人となっていた。響八郎は、後の見聞は配下の手筈だったが、自分の目で確かめたいと駿府城から旅立つ。

感想

 家康に状況を報告する回なので、特に目新しい出来事はありません。江戸城内の大奥で小競り合いを越した文字通り熾烈な争いが行われていて、女だけの争いはお互いの勢力が証拠が残らない手口の攻め方は忍者と同様です。

 

第11話

石礫無告(せきれきむこく)

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あらすじ

朧は自らその破幻の瞳を塞いでしまった。小四郎も命はとりとめたものの目をつぶされ、これからの闘いを懸念する天膳たちのもとへ、甲賀へ戻った弦之介から、奪われた人別帖が届けられる。弦之介からの「果たし状」とともに。それは「自分は戦いを好まない。大御所と服部半蔵のいる駿府へ赴いて、この度の開戦の真の理由を問いただしたい。人別帖に名のある甲賀組の残りの者は全て同行させる。追撃したくばそれもよし、いつでも攻めてこい。」という内容のものだった。それを追って、盲目となった朧を引き連れて伊賀十人衆一同も旅に出る。そして東海道関宿にて、ついに秘めてきた弦之介への熱い想いを爆発させる陽炎・・・

ストーリー

 甲賀卍谷に戻ってきた甲賀弦之介達は今後について話し合う。陽炎は弦之介に伊賀頭領である朧に騙されたと主張する。弦之介は如月左衛門に筆と硯を用意するよう命じ、お胡夷の死を詫びる。

 伊賀鍔隠れでは、朧が七夜盲の秘薬について説明をする。過去に朧が忍者の修行中にお幻から破幻の瞳が危険な故、味方である伊賀忍法を封じ、伊賀を破滅に導くので、その時が来たら7日間目を封じる七夜盲の秘薬を使えと伝えられていた。

 伊賀へ甲賀から書状が届く。内容は弦之介からの果たし状で、戦いの理由を知る為に東海道を通り駿府城へ行く、人別帖に書かれた甲賀忍者達を全て連れて行く。もし、甲賀卍谷を攻めれば直ちに伊賀を全滅させる。東海道へ急ぎ追いかけてこい。人別帖も伊賀へ渡し弦之介達は駿府城へ急ぐ。

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 道中、霞刑部だけ単独行動をする為1人離れる。

 関宿にて、陽炎が弦之介に惚れている事に気付いている左衛門は、陽炎の忍法が心が高ぶる時、吐息が毒に変わるを知っているので、弦之介の心配をしていた。弦之介が休んでいる最中、陽炎が弦之介に会いに行き、抱いてくれと頼む。心が高ぶり吐息が毒に変わり弦之介を襲うが、瞳術で陽炎の忍法を避ける。

 蓑念鬼と蛍火が弦之介達を蛇で襲い、蛇を斬り殺すが、目に七夜盲の秘薬が入り弦之介は盲目になる。蛍火は薬師寺天膳に状況を報告する為、天膳の元へ帰る。陽炎と左衛門は蛍火を追う。

 関宿に弦之介と室賀豹馬が残っていたが、2人とも盲目なので殺すのは容易いと念鬼は襲うが、弦之介の見よ豹馬の合図で、盲目のはずの豹馬の目が開く。豹馬も弦之介と同じく瞳術が使え、念鬼を殺す。

感想

 何も知らなかった弦之介の心境は悲痛です。朧に騙されたのか最後まで悩み続けます。朧は忍者の才能が無く、投げた苦無が全て的から外れていて、これにはお幻は朧を忍者として育てるのは諦めるしかない様子。陽炎の忍法は陽炎自身でも制御できなく、朧と同じで制御ができない忍法ほど危険なものはない。陽炎の母親も同じ忍法で男どもは陽炎が生まれるまで何人も死んだようだけど、陽炎の忍法を引き継ぐ為、母親の時と同じように甲賀忍者の男どもを犠牲にする予定だった。この忍法さえなければ、朧と離れた弦之介と婚姻するのは陽炎だったはず。豹馬の瞳術は夜間だけ使え、弦之介の瞳術とは効果は同じ。瞳術の元となる瞳の奥の黄金の光が弱く、昼間では日光の光が強いので瞳術が反応しないと解釈しています。

 

第12話

追想幻燈(ついそうげんとう)

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あらすじ

陽炎の毒を浴び、動揺した隙をつかれて蛍火、念鬼の奇襲を受けた弦之介。「闇七夜の秘薬」により、朧と同じく両目を塞がれてしまう。しかしながら同じ瞳術の使い手でありその師匠でもある豹馬によって、念鬼を返り討ちにする。逃げた蛍火を追う左衛門だが、蛍火の虫たちを使った術に攪乱され、見失う。しかし蛍火も、左衛門が放った苦無により負傷し、痛む足をひきずりながら仲間のもとへ向かっていた。そしてその頃、弦之介の術によって目をつぶされた小四郎は、そのときの恐怖に囚われ、闇の中でおびえるのだった

ストーリー

 逃げる蛍火を如月左衛門と陽炎が追う。左衛門は蛍火に苦無を投げ足に命中する。蛍火にとって夜叉丸の敵である左衛門を討ちたいが逃げに徹する。

 朧は不戦の約定が解かれる前を思い出していた。甲賀弦之介の笛の音を聴き、本当は見合いの相手が誰であろうと婚姻するはずだったと朧は弦之介に詫びる。厳しい冬は終わり春になると甲賀と伊賀の関係を季節に例える。

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 左衛門は蛍火を追い続けるが撒かれる。左衛門が関宿に戻ると死んでいる蓑念鬼を見つけ忍法で念鬼の顔を自分に写す。

 夜中に筑摩小四郎が宿からいなくなっている事に気付いた朱絹は小四郎を探しに行く。川辺で弦之介との戦いを思い出し弦之介の瞳術に恐怖を懐いていると、目の見えない小四朗は迎えに来た朱絹を襲ってしまう。自分を責める小四朗に朱絹は優しく抱く。

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 夜叉丸はお幻と駿府城へ行く前に蛍火に簪を買ってくる約束をしていた。夜叉丸の敵を討つ為、蛍火は傷付きながらも天膳の元へ帰ろうとしていた。宿に戻ってきた朱絹を朧は気付き、どこにも行かないで欲しいと頼む。

 念鬼の姿をした左衛門が蛍火に追い着いた。

感想

 甲賀と伊賀の関係を雨に例えたり、季節に例えたり表現が豊かな弦之介。足を苦無で討たれた蛍火は足を滑られて満身創痍になるけど、夜叉丸への思いだけで立ち上がるのは可愛らしくも伊賀忍者の気力は凄い。ポーカーフェイスばかりの左衛門が唯一感情を表に出すのが、お胡夷を殺した念鬼の死にざまを見つけた時です。忍法カマイタチがあまりにも強いので、弦之介や朧と同じように目が見えなくなり弱体化させられたのは仕方がないですね。夜叉丸と会っている時の蛍火は本当に可愛くて、夜叉丸は蛍火に本当は戦わせたくなかったようです。同情からか朱絹が小四朗に惹かれつつあるのがわかります。弦之介の言葉が少なくなり、朧への気持ちで常に悩んでいる状態が続きます。

 

第13話

胡蝶乱舞(こちょうらんぶ)

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あらすじ

大雨により橋が流れてしまった渓流を前に、傷ついた足で立ち往生せざるを得ない蛍火。そこへやってきた念鬼が、なんと弦之介、豹馬、陽炎の3人を討ちとったと語る。しかし夜叉丸の仇である左衛門はとり逃した、という言葉に蛍火は激昂し、念鬼を激しく責めたてる。――――が、念鬼の正体は、その左衛門自身だった!不意をつかれた上に負傷した体ながら、必死に戦う蛍火であったが・・・。天膳率いる伊賀の面々は、甲賀組が陸路をとったと想定し、その先回りをしようと海路をとって船に乗り込んだ。塩に溶ける体質の陣五郎は、海に落ちたらという恐怖でおびえる。

ストーリー

 盲目になった甲賀弦之介だが、もう後戻りは出来ぬと駿府城行きは断念せず、旅を続ける決意を新たにする。蓑念鬼に化けた如月左衛門は、蛍火に対して弦之介達を殺し残りは左衛門だけだと騙し、夜叉丸を殺したのは左衛門だと教える。蛍火は左衛門は誰に化けていても見破ると激昂する。指の怪我を見て、左衛門が念鬼に化けているのを気付き殺し合いが始まる。

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 蛍火が忍法を使おうと構えをするが、左衛門が素早く腕を切り落とし、すかさず胸に刀を刺す。蛍火は左衛門を恨みながら夜叉丸との思い出が走馬灯のように蘇り涙する。態勢を崩し崖の下へ落ちていく蛍火を見送る左衛門。崖の下から蝶の群れが飛んで行き、最後の蝶二匹は夜叉丸と蛍火の二人を表すように空へ舞う。

 弦之介達に追いつく為に陸路ではなく海路を選んだ薬師寺天膳達は、船への乗り込みを済ませたが、海が怖い雨夜陣五郎は震えていた。出航した船で朧は、罠に嵌めたと思っているであろう弦之介の誤解を解きたいと思っていた。天膳は朱絹に、朧を甲賀と戦うよう説得する為に二人きりにさせ、筑摩小四郎を見張りをさせろと命じる。天膳が朧に近づき、伝えたい事があると告げる。

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感想

 もう後には戻れないのは旅も伊賀との関係も両方を意味していますね。左衛門の化けを見抜いた蛍火ですが、近距離の戦闘では左衛門の方が素早く強い。崖から落ちる蛍火を見て左衛門は何を思ったのでしょうか。相変わらず怖くて震えている陣五郎は少し可愛い。弦之介達も海路で駿府城へ向かっていたら天膳達は追いつけず終わっていたのでしょうか。天膳から朧と二人きりにさせろと聞いた朱絹は、今後の展開を察していたかのような表情をしていました。

 

第14話

散花海峡(さんげかいきょう)

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あらすじ

蛍火が非業な最後を迎え、甲賀、伊賀ともに残りは5人ずつとなった。天膳はいまだに闘う意志を見せない朧の決意を固めさせるべく、説得をするためにと朧を胴の間へ呼び出し、朱絹、陣五郎を遠ざけ、小四郎のみを見張りに、二人きりになる。そして身も心も我がものにするべく無理やりに手篭めにしようとする。朧の悲鳴に引き裂かれる思いで苦悩する小四郎。だが突然、天膳は何者かに背後から首を締め上げられ、絶命する。それは弦之介一行から離れ、一人別行動に出ていた刑部だった。異変に気づいた陣五郎、朱絹も駆けつけたが、そこには天膳の死体と、呆然とする朧と小四郎の姿のみ。刑部の仕業だと確信しながらも、海に対する恐怖とともに興奮した陣五郎は冷静さを失い、隙をつかれて刑部に捕らえられ、海に投げ込まれる。それを助けに朱絹は海に飛び込もうとするが、その背後にも刑部が迫り・・・

ストーリー

 甲賀弦之介の目は開いていた。弦之介と陽炎の他に、僧の恰好をした二人と旅を続けていた。

 船では筑摩小四郎が小刀で木彫りの蛙を彫っていた。その木彫りの蛙を同乗した子供に渡す。薬師寺天膳は朧に甲賀と戦うよう説得していた。七夜盲の秘薬で盲目になってから二夜が過ぎ、残り五夜で目は開く。朧には甲賀と戦うつもりはなく、盲目の五日の内に弦之介から殺されるのが望み。天膳は弦之介への想いを断ち切る為に、朧を無理やり手籠めにしようとする。抵抗して叫ぶ朧の声は朱絹と雨夜陣五郎には届かず、唯一見張り役の小四郎には聞こえていた。陣五郎は同乗した客が一人足りない事に気付く。小四郎は悩んでいた。伊賀の為なら天膳が朧を手籠めにした方が都合が良いが、朧の叫び声に迷いが生じる。朧を助ける決意をした小四郎は天膳を止めに向かうが、天膳は何者かに首を絞められていた。首を折られ死ぬ天膳。同乗した客の一人は霞刑部で、朧と小四郎はお互い目が見えない為、状況が掴めない。朱絹と陣五郎が異変に気付き駆け付けた時には天膳は死んでいて、陣五郎は船に刑部が紛れ込んでいる事に気付く。甲板に出た陣五郎は刑部に足を捕まれ海に投げ出される。

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 陣五郎は海水により溶ける。陣五郎を助けようと海に飛び込む朱絹だが間に合わず、陣五郎は完全に溶けて死ぬ。刑部は、先ほど絞め殺したはずの天膳が生き返り驚く。

感想

 初見の人は何故、弦之介の目が開いているのかを驚くでしょう。盲目でも綺麗な蛙を彫る小四郎は手の感覚だけで彫っているのでしょうか。朧の説得に当然のように失敗する天膳が朧を襲うのですが、完全に悪の親玉な表情と行動です。天膳の気持ちとしては、後戻りが不可能な状況なので伊賀頭領として戦えというのはわからなくもないです。小四朗の立場としては非常に難しく、忍者として育ててくれた天膳に従うか、兄妹のように育ってきた朧を助けるか。またしても裸の刑部が朧を襲っている天膳を襲い、朧に夢中だった天膳が二度目の死亡。陣五郎が刑部に海へ放り投げられる姿が面白い。朱絹がすぐに助けようと海に飛び込むが助けれなかったので、塩でのナメクジ化忍法は相当危ないというか日常生活でもよくここまで生きてこれましたね。今回の天膳は生き返るのが早かった。

 

第15話

波涛獄門(はとうごくもん)

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あらすじ

殺したはずの天膳が現れ、驚愕の刑部。船上の闘いが始まり、それは乗り合わせた無関係の者たちまで巻き込んでしまう。天膳の馬鹿にしたような挑発にのり、さらに冷静さを失う刑部。伊賀と甲賀、お互いをなじり合う中、刑部の脳裏に浮かぶのは、幼い頃に味わった、地獄の苦しみの記憶であった。しかし「そんなものは本当の地獄ではない」とせせら笑う天膳。
猛り狂う刑部だったが、自分が切り殺してしまった旅芸人の息子の姿に、自分の過去の姿を重ねて動揺し、そのわずかな隙をついた朱絹の攻撃を受けてしまう。

ストーリー

 甲賀弦之介は薬師寺天膳達を追い着かせる為にわざと陸路を選んだ。生き返った天膳に驚く霞刑部は、甲板の内部に逃げる。刑部は織田信長が伊賀を攻めた後、甲賀の隠居が里の外れで死んでいたのは天膳の仕業だと告げる。

 刑部がまだ小さい頃、父と忍者修行をしていた。

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 刑部の父は甲賀弾正の代わりに伊賀へ向かう。甲賀と伊賀の争いを止めるのも悪くないと思っていたが、伊賀へ向かう途中に伊賀忍者の奇襲により殺される。刑部が駆け付けた時には刑部の父はすでに瀕死の重傷で助ける事は不可能だった。刑部は弾正に訴えたが、その後すぐに不戦の約定が結ばれたので伊賀忍者に敵討ちは出来なかった。

 刑部と天膳は争うが、争い途中に刑部が同乗した親子の親を殺してしまい、悲しむ子に見とれていたが、甲板に戻った朱絹の忍法で刑部の身体は血に染まる。そのまま壁の中に逃げ込むが、血で刑部の身体が写し出されているので居場所がわかり、天膳は壁を突き刺し、壁と一体化したまま刑部は死んだ。

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 船着き場にて、海路を選んだ天膳達の方が早く到着していて、壁と一体化したまま死んでいる刑部を弦之介達に見せる。刑部の死を弔い川へ流す。

感想

 時系列が飛び飛びなので整理をすると、信長が伊賀を攻め崩壊させて、お幻を含む伊賀忍者が逃げ延びる最中に、刑部の父である霞厳部が当時の甲賀隠居の指示で逃げる伊賀忍者を襲う。そこで弾正とお幻は決別する。甲賀の里外れでは甲賀隠居が伊賀忍者に殺される。数年後、弾正は伊賀へ呼ばれるが弾正の代わりに厳部が向かう。伊賀への道中に奇襲に会い厳部は死ぬ。その後、不戦の約定が結ばれて刑部は厳部の敵討ちが出来なかった。伊賀が弾正を和睦と見せかけ呼び出した理由は、やはり殺す為だったのでしょうか。壁の中に入る忍法は暗殺向きなので、真正面から戦うと壁事突き殺されてしまうんですね。何も知らない人が壁と一体化したまま死んでいる刑部を見たら、意味不明すぎて怖いでしょうね。

 

第16話

懐抱淡画(かいほうたんが)

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あらすじ

陣五郎、刑部の名が消され、残るは四対四。駿府を目指し命を削る非情の旅は続く。そして時は半年前に遡る。平和だった日々を穏やかに過ごす甲賀卍谷の面々。そして朧との見合いのため、弦之介と弾正が伊賀鍔隠れの里へやって来る。

ストーリー

 半年前は甲賀も伊賀も平和だった。お胡夷と霞刑部はイノシシ狩りをしていたが、鵜殿丈助に邪魔をされる。地虫十兵衛から水難の星が出ていると忠告を受けるが、風待将監は釣りをしていると、怒ったお胡夷と刑部から逃げてきた丈助が釣り場を荒らし、将監は水浸しになる。夜叉丸と蛍火は二人だけで逢引をしていた。

 朧は姉やと慕う人物の墓参りをしていた。さらに昔、朧がまだ小さかった頃、お幻は朧を次期頭領に決めていた。

 二代目服部半蔵呼ばれ、服部半蔵屋敷に甲賀弦之介と朧は来ていた。弦之介は伊賀は嫌な所だと教育されていた。朧は弦之介に伊賀の良い所を紹介し、弦之介は伊賀へいつか行ってみたいと思うようになる。

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 時は流れ、弦之介は朧と見合いをする為に、伊賀へ向かっていた。朧は見合いの時間が近いのに吃逆が止まらなかった。吃逆を止める為に蓑念鬼と小豆蠟斎は脅かすが吃逆は止まらない。朱絹は朧に水を飲ませ吃逆を止めさせた。弦之介と一緒に伊賀に来ていた甲賀弾正は昔を思い出す。お茶を運んできた朧だが、吃逆をしてバランスを崩し弦之介にお茶をかけてしまう。見合いは失敗したと思われたが、弦之介は朧を気に入りまた会いたいとお幻に告げていた。弦之介はお茶をかけられた時に朧の破幻の瞳を感づいていた。甲賀と伊賀の争いをなくす未来を強く願った。

感想

 不戦の約定が解かれなければ弦之介と朧は婚姻して、甲賀と伊賀の長年の恨みが少しずつ解消されたかと思うと考え深い。『このぴょろりはなんじゃ?』の幼女朧が可愛すぎる。朧が姉やと慕う人物は実の母であり、この事は天膳すら知らない。弦之介は伊賀に敵対するよう教育を受けていて、朧の伊賀への想いを聞いて、自分の目で確かめたくなり見合いへと繋がる大事な話。朧がお茶をかける時、弾正は天井に張り付き、弦之介は受け止めようとするのが弾正との違い甘さなのかもしれません。

 

第17話

昏冥流亡(こんめいるぼう)

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あらすじ

東海道は池鯉鮒の東、駒場近傍の原野をゆく弦之介一行。なぜか目の開いている弦之介と、陽炎、そして頭巾を被った男が二人。その頭上を巻物を抱えた朧の鷹が飛び去り、弦之介と陽炎はそれを追う。残る頭巾の男達の前に、待ち伏せた天膳が立ちはだかるが・・・一方、鷹を操り、追ってきた陽炎達から逃れた小四郎は、天膳と合流すべく彼を探していたが、その胸中は、船上で朧を手篭めにしようとした天膳に対し、不信・疑念にさいなまれていた。

ストーリー

 真夜中、甲賀弦之介達はお幻の鷹が人別帖を咥えて飛んで行くのが見える。陽炎と弦之介は鷹を追う。鷹を操っていたのは筑摩小四郎だった。残った僧の恰好をした二人を薬師寺天膳が襲うとすると、僧が頭巾を取る。頭巾を取ると弦之介と室賀豹馬だった。道中、如月左衛門は弦之介に化けていて、陽炎と弦之介の姿をした左衛門はまだ戻らない。豹馬は天膳に駿府城へ行き徳川家康の思惑を知るまで戦いを避けろと伝えるが、天膳は聞く耳を持たず豹馬に斬りかかる。弦之介の指示により豹馬の目が開き、瞳術の効果で天膳は自害する。左衛門は天膳の死体を持ち、先に進んでくれと豹馬に告げる。

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 盲目の朧の入浴を朱絹は手伝っていた。小四朗の居場所を朱絹に尋ねると天膳と共に豹馬を襲いに行ったと告げられる。天膳は朱絹が小四朗を好んでいるのを見抜き、甲賀を滅ぼした後に二組の祝言を行うと誓う。小四朗は草原を彷徨っていた。お幻の鷹を頼りに進んでいたが天膳の居場所がわからない。豹馬が小四朗を見つけ戦いが始まる。

感想

 お決まりのパターンで、一度死んで相手の忍法を見抜く天膳。瞳術を使わなかったとしても、盲目に慣れている弦之介と豹馬の二人なら天膳に勝てそうです。左衛門が天膳の死体を持って行ったのはこの先の展開が読めますね。妙に色っぽい朧の入浴シーンですが、会話の内容は暗すぎました。小四朗は朧を好きだったのか、ただ、伊賀を守りたかったのか、どちらにしても目の見えない苛立ちが強く感じられます。広大な草原で迷子の小四朗が弦之介達を見つけたのは奇跡ですね。

 

第18話

無明払暁(むみょうふつぎょう)

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あらすじ

弦之介達の前に立ち塞がる小四郎。弦之介の中にまだ迷いが捨て切れていないことを察していた豹馬は、陽炎に弦之介を連れて逃げるよう命じる対峙する二人の盲目の忍者。瞳術を仕掛ける豹馬であったが、盲目の小四郎には無効であった。その隙をつかれ、小四郎の「吸息旋風かまいたち」が豹馬を襲う。その瞬間、豹馬の頭をよぎるのは、まだ幼い弦之介と出会った頃の記憶であった。

ストーリー

 筑摩小四郎は忍法カマイタチで甲賀弦之介達を襲う。室賀豹馬は陽炎に弦之介を連れて逃げろと指示をする。豹馬は小四郎に瞳術を使うが、盲目の小四郎には効かない。

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 カマイタチを避けたが聴力を奪われた豹馬は、手荷物を投げて音を出し、小四朗が手荷物に気を取られている内に斬ろうとするが、小四朗の投げた鎌が戻り刀で防ぐ。音が出て方向を察した小四郎は豹馬に向けてカマイタチを使う。避けれない豹馬は顔面を吸い取られ即死する。

 昔、弦之介が子供の頃、甲賀弾正は豹馬に、弦之介の母は豹馬の姉で、瞳術を教えてやって欲しいと頼む。甲賀卍谷山間で瞳術の極意を教える為に、弦之介に目隠しをして歩かせる修行を行っていた。瞳術を早く取得したい弦之介は苛立ちを豹馬に露わにするが気にせず修行を続けていた。ある日、足を怪我している狼に弦之介は襲われる。助けようとする豹馬の目の前で弦之介は初めて狼に対して瞳術を使う。

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 瞳術の極意はこの世の聖と邪を知る事。目隠し修行を何年も続ける内に、目隠しをしていても崖の上からの絶景を心眼で見る事が出来るようになった。立往生の豹馬を気付かない小四朗は警戒を続けていた。

感想

 弦之介と豹馬の動きはわかるとして、小四朗が盲目でもあれだけの動きが出来るのは伊賀忍者は全員目隠し修行をしているのだろうか。やはり強い忍法同士の争いだと制限を設けないと先手必勝になってしまいますよね。カマイタチは方向と距離感がわかれば相手が見えてなくても強い。忍法には家系があり、弦之介と豹馬は瞳術家系。目隠し修行は後の天膳との最終決戦で生かされます。徐々に成長していく弦之介ですが、この修行は何年続けられたのでしょうか。狼に襲われなければ開眼しなかったのでしょうか。

 

第19話

猛女姦謀(もうじょかんぼう)

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あらすじ

小四郎の術によって倒された豹馬であったが、立ち往生をしたことからそれがわからず、消えた敵の気配を探して混乱する小四郎。そこへ小四郎を呼ぶ朱絹の声が。聞けば朧は左衛門の手にかかりなぶり殺しにされ、自分はそのことを天膳と小四郎に告げるべく逃げおおせてきたという。怒りと哀しみに震え嘆く小四郎に、朱絹の声は「一緒に死のう」と囁く。そして柔らかな女の感触が小四郎を包むのであった。その頃、豹馬の瞳術により自らを斬って死んだ天膳の遺体に異変が起きていた。

ストーリー

 朧は殺されたと朱絹の声が聞こえ、筑摩小四朗は動揺する。朧が亡き今、伊賀の負けだと小四朗を抱きしめるのは陽炎で、声は薬師寺天膳の顔をした如月左衛門だった。陽炎の昂揚した時だけ吐息が毒になる忍法で小四郎は死ぬ。

 朧と朱絹は立往生した室賀豹馬を見つけ、朱絹は小四郎を殺したのは豹馬だと思い込み発狂しながら死体を刀で刺す。朧が朱絹を宥め治めている内に、甲賀弦之介達は背後から朧と陽炎を討とうと動き出すが、真夜中なのに大人数の行列を確認し躊躇する。行列の正体は竹千代の乳母である阿福だった。

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 朧と陽炎は阿福から甲賀と伊賀の戦いは徳川家世継ぎ争いの代理だと知る。それと盗み聞ぎをしていた弦之介達も知り、不戦の約定が解かれた意味を知る。

 天膳は苦しみながらも不死の力で再び生き返った。

感想

 盲目だったが故に瞳術から逃れたけど、陽炎を朱絹と錯覚し毒吐息で死んでしまう小四朗の最期は、忍法の強さとは何かを考えさせられます。阿福率いる行列は真夜中ぐらいは移動しなくてもよかったのではないだろうか。もう少し早く徳川家世継ぎの代理争いだと知ったら状況は変化したのだろうか。不戦の約定が解かれた時点で甲賀も伊賀も怨念が強い者同士の争いは避けられないのだろうか。天膳復活は傷の深さによって再生時間と苦しみが変化するような気がします。

 

第20話

仁慈流々(じんじりゅうりゅう)

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あらすじ

左衛門と陽炎の手により討たれた小四郎の遺体を見つけ、嘆き悲しむ朧、朱絹。天膳の行方もわからず、途方にくれていたところへ、偶然にも、争忍の決着を焦り抜け参りしてきた阿福一行と出会う。朧、朱絹が竹千代方の命運をかけて選び出された伊賀忍者と知り、なんとしても死なせてなるものかと思った阿福は、自分たちと同行せよと命じる。迷いながらも、それぞれに考えることあり合流することに決めた朧と朱絹。その様子をひそかにうかがい知った左衛門と陽炎は示しを合わせ、まず左衛門が天膳に化けてその一行に合流し、朱絹をおびき出して討ち取り、また朧のもとへ戻り、天膳に手篭めにされ寝返ったという陽炎が後からそこへやって来て朧を討つ、という筋書きで潜入を図ることにした。そしてその筋書きどおりに、朱絹をおびき出すことに成功した左衛門だが・・・

ストーリー

 昔、織田信長の奇襲により伊賀は崩壊の危機にあった。生き残った者で伊賀を復旧中に頭領のお幻は薬師寺天膳を呼び出した。お幻は天膳に織田奇襲の際、何をしていたのかと聞くと、種子島(鉄砲)で死んでいたと答えた。お幻は何かに気付く。

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 宿にて、如月左衛門は甲賀弦之介に、阿福から世継ぎ争いの代理だと聞き伊賀と戦うのを止めるのかと聞いたが、弦之介の気持ちは後には戻れぬ戦いだと意思の確認をした。左衛門は陽炎に甲賀頭領の弦之介をなんとしてでも生き残す決意をする。

 朧と朱絹は阿福の護衛に守られ徳川家の宿に到着していた。天膳が遅れて宿に着いて、朱絹に陽炎が筑摩小四郎を殺した、その陽炎を見つけたので朱絹が討てと命ずる。天膳と朱絹は陽炎を討ちに出かける。橋の上で佇む陽炎を見つけ朱絹を襲う。忍法血霧で視界を奪い陽炎を殺そうとするが、天膳が朱絹を後ろから羽交い絞めにし、陽炎が朱絹の胸を刀で刺す。天膳は左衛門が化けていた。左衛門と陽炎は朱絹を殺し、伊賀で残りは朧のみと思われていた。何者かが近づいてくるのを察知した左衛門は、陽炎を逃がし身構えた。

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 何者かは阿福の家来で、朱絹と陽炎の状況を尋ねられ、天膳は不死だと伝えられる。

感想

 若かりし頃のお幻は天膳の何に気付いたのでしょうか。私的には伊賀を守るより甲賀隠居を殺しに行ったと思っています。弦之介は作中の大半は悩んでいますよね。そして、その悩みは解決されないまま終わる気がしますが。朱絹の最期の表情は左衛門に何を訴えたかったのか。天膳だと思ったまま死んでいったのか。話せばお互い理解しあえる状況だったのだろうか。傘を付けていてもわかる天膳ですが、左衛門は声で天膳本人だと気付いてもよさそうな。まさか不死とは思わないから難しいかな。

 

第21話

魅殺陽炎(みさつのかげろう)

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あらすじ

計画どおりに朱絹をおびき出し、討ち取った左衛門。しかしそこへ阿福の家来衆がやって来て、左衛門を取り囲む。その中には、復活した不死の忍者、天膳も潜んでおり、罠にかけられた左衛門は家来衆に刺され、絶命する。そうとは知らない陽炎は天膳達の待つ旅籠へやって来る。その美しさに魅了される男たち。そして欲望をかきたてられた天膳は、家来衆の疑いをはらうためにと陽炎を犯そうとする。自分の能力を知る左衛門であるならば、こんなことはするはずがない、この男は本物の天膳だということに気づいた陽炎は、自分を強引に組み伏せるこの男を必ず討つべしと決意する・・・。

ストーリー

 薬師寺天膳は不死だと聞き今までの伊賀忍者達の会話が繋がる。不死の力を試したいと如月左衛門の胸に槍を突き刺したのは本物の天膳だった。左衛門は抵抗するも阿福の家来に襲われ殺される。

 陽炎は朧を討つ為に単身出かける。屋敷では天膳は阿福に180年生きている事を明かす。別室では朧は戻らない朱絹の身を心配し泣いていた。

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 浜松宿で陽炎は左衛門だと思っている天膳と会う。天膳は陽炎を手籠めにしようとするが、左衛門ではないと気付き陽炎は抵抗する。陽炎の吐息が毒に変わり天膳を殺す。すぐに阿福の家来が押し入り陽炎を取り押さえる。阿福は陽炎を殺せと朧に命じるが、陽炎を囮に弦之介を誘き寄せるので殺さないと告げる。弦之介は一人で、朧と天膳は陽炎を捕らえたまま別々の道で江戸へ向かう。

感想

 どう考えてもルール違反の阿福ですが、服部半蔵は見逃しているとはいえ、家康も知っていて許可しているようですね。阿福が大奥に居なければ大奥内での世継ぎ争いは止まるような気がしますが、竹千代の身が非常に危ない気もします。また今回も天膳は相手の忍法を一度死ぬ事で覚えるお決まりの展開です。この先、阿福の協力で最後まで伊賀は有利な状況が続きます。

 

第22話

鬼哭啾々(きこくしゅうしゅう)

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あらすじ

操を奪われてまで討ち倒したはずの天膳が生き返り、阿福の家来衆により受けた負傷により身動きとれずに捕らえられた陽炎。陽炎を捕らえたということと、挑発する内容の立て札を使い弦之介をおびき出そうとする天膳。そして荒寺にて、半裸の陽炎を柱にくくりつけ、“伊賀責め”なる非情な拷問を続ける。陽炎の壮絶な悲鳴に耐えかね、「もうやめておくれ」と嘆願する朧だが、それを聞き入れるどころか、またも陽炎に見せ付けるべく、朧を手篭めにしようとする天膳。そこへ弦之介が現れる。対峙する弦之介と天膳・・・・

 

ストーリー

 掛川宿にて、捕らえられていた陽炎は脱走し、寝ている朧を殺そうとするが、背後から薬師寺天膳に止められる。

 甲賀弦之介を挑発する看板を立て藤枝宿に誘き寄せる。天膳は陽炎の腹に針を飛ばし「伊賀」の文字を作る拷問を行う。陽炎の苦しむ声を朧が聞き、拷問を止めるよう天膳を説得するが聞く耳持たず拷問を続ける。

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 天膳は趣向を変え、朧を手籠めにして、それを見ている陽炎の毒吐息の効果をもう一度試そうとする。弦之介が止めに入り天膳との最終決戦が始まる。

 盲目でも動ける弦之介は天膳と剣術で戦う。天膳は傷付いてもすぐに回復をし、弦之介は少しずつ傷付いていく。

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 弦之介は天膳に不死の力の源は何かを尋ねる。織田信長の奇襲がなければ甲賀弾正とお幻の二人により甲賀と伊賀の争いがなくなっていた、その後、不戦の約定が結ばれたのは誤算だったと弦之介に告げた。

感想

 陽炎への拷問は口で針を飛ばして伊賀文字を作るという器用すぎる天膳。これは見るからに痛そう。手籠めを見せつけ毒吐息を出させるが、朧の破幻の瞳で封じる行為が必要なのかがわかりません。幼少時代に目隠し修行をしていたとはいえ、盲目では剣術勝負は天膳が優勢だし、傷は回復するわで弦之介が押されていく。さすがに200年近く生きているだけあって天膳の剣術は強い。

 

第23話

夢幻泡影(むげんほうよう)

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あらすじ

荒れ寺の境内にて、天膳を討ち倒し、朧と向き合う弦之介。甲賀の頭領として、死んでいった仲間たちのため、「わしはそなたを討たねばならぬ。そなたも剣をとれ。」と言い放つ弦之介に対し、自らの目を塞いだこと、「あなたとは闘えない、わたしを斬ってほしい」と告白する朧。そんな朧の想いを知り、やはり斬ることはできないと、苦悩葛藤に苛まれる弦之介。そこへ、意識を取り戻した陽炎が涙ながらに恨みをこめた言葉をぶつけ、甲賀のために、わたしのために朧を討ってくれとすがりつく。しかし朧を討てないと確信した弦之介は、陽炎を抱き上げ、朧に別れを告げ、その場を去ろうとする。

ストーリー

 薬師寺天膳は甲賀弦之介の肩を刀で貫いた。弦之介はその天膳の刀を左手で掴み、右手で自分の刀を逆手に持ち替え、天膳の首元を横一線に斬首した。

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 弦之介は残された朧に戦う意思を確認し、目が見えない事実を知る。朧は弦之介に斬られ、争いの決着をつけようとしていた。辛うじて生きていた陽炎は弦之介に朧を斬って欲しいと願う。弦之介は陽炎を抱き抱え甲賀卍谷へ帰ろうとしたが、陽炎は死に際に弦之介を毒吐息を殺し、朧を一人だけ生き永らえさせようとした。その時、七夜盲の秘薬の効果が切れ、朧の目が開き破幻の瞳で陽炎の毒吐息が消える。陽炎は死に、弦之介は辛うじて生きている。

 阿福と家来が駆け付け、天膳の首を戻し生き返らせようとしたが、朧が天膳を見つめ、破幻の瞳の効果で生き返らなかった。不死の力の源が弦之介が生きていて隠れていると喋り出す。

 昔、天膳の母は、天膳が生まれる直前に夫である甲賀者に会いに行くが、その夫に殺される。その母の甲賀に対しての恨みが不死の源となっていた。

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 朧は不死の源を見つめ破幻の瞳で殺し、完全に天膳は死んだ。阿福は朧に弦之介を殺せと命じるが、弦之介は戦える状態ではないので殺さないと反論する。阿福は服部半蔵の立会いの元で果し合いを命じ、朧は了承した。

感想

 原作では過去の話があまり無く、瞳術開眼の目隠し修行が描かれておりません。弦之介が天膳を斬首するのは、屋敷の廊下が壊れ天膳がバランスを崩した時に斬ります。アニメのような長い戦いはしていません。不死の源も、原作では天膳の母の話は出てこないので違います。陽炎の弦之介を道連れにして死にたいと願う気持ちは切ないですね。

 

第24話

来世邂逅(らいせかいこう)

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あらすじ

陽炎が哀しい最後を遂げ、天膳は朧の破幻の瞳の力により、遂にその長くも壮絶な人生に幕を閉じた。そしてお互いを強く想い合いながらも、ついに対峙する弦之介と朧。見守るのは服部半蔵、響八郎、阿福とその配下の者たち。朧はすでにその目を開き、天膳に受けた傷が痛々しい弦之介を、哀しくも、決意を秘めた瞳で見つめる。この非情な争忍の決着は、果たして!?

ストーリー

 服部半蔵屋敷で服部響八郎は朧に刀を渡し、朧の願いを聞いた。人別帖には甲賀弦之介と朧の名前しか残されていない。朧は過去を振り返り、叶えられなかった弦之介との祝言を想像していた。

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 駿府城西方安部川にて、服部半蔵・響八郎・阿福と家来が見守る中、弦之介と朧は対峙する。朧が響八郎への最後の願いは弦之介の笛を預かる事だった。

 弦之介は未だ目が見えず瀕死の重傷。朧は弦之介に刀を向け大好きだと告げて、刀を逆手に持ち自分の胸に刺した。

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 阿福が発狂し家来に弦之介を殺すよう命じる。弦之介の七夜盲の秘薬の効果が切れ、阿福の家来に瞳術を使い全滅させる。弦之介は人別帖を持ち朧を抱く。人別帖に弦之介と朧の名前を消し、「最後にこれをかきたるは伊賀の忍者朧なり」と書き、鷹に渡し、駿府城へ向かわせた。伊賀の勝ちが決まり世継ぎ争いは終わった。

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 弦之介は朧を抱き抱え川に入り、来世で一つの魂になる事を願いながら自害した。

 響八郎は半蔵に人別帖を在処を尋ねるが答えない。甲賀と伊賀の両一族は等しく永続が約束された。響八郎は弦之介と朧の形見の笛を持ちながら争い散っていった者達を忘れないと誓った。

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感想

 あの駿府城への呼び出しがなければ、不戦の約定が解かれなければ、弦之介と朧の祝言が行われ、二人が作中常に願い続けた、甲賀と伊賀がお互い共存する未来だったのでしょう。もし朧が本気で弦之介を斬りつけてくれば、弦之介も斬り返し甲賀の勝ちになっていたような気がします。朧が斬りつけるわけがないので、やはりこの自害する道しか残されていなくて、伊賀に勝ちを譲ったのでしょう。家康が死んだ後に人別帖は半蔵が回収して、屋敷の門に保管して物語は終わります。不戦の約定が解かれた時点でこの終わり方は決まっていて、甲賀と伊賀の全滅しかなかったのかもしれません。

 

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音楽

OP

 文句なしの名曲。原作小説を相当意識しているのが伝わります。「震える刃で貫いて」は物語最終の弦之介と朧両者の気持ちを表しているように聴こえます。

ED

 ED曲のヒメムラサキとWILD EYES両方収録されています。朧役の水樹奈々さんの歌声は力強くカッコイイです。

サウンドトラック+ドラマ

 アニメで使用されたBGMとドラマを収録したCDで全3巻。ドラマは本編の手前という設定で平和な伊賀と甲賀を面白おかしく声優陣が全力で演じています。本編でも徳川家のお家争いの前に弦之介と朧の祝言が行われていたら、この平和で幸せな甲賀と伊賀は続いたと思うと考え深いです。毎回ドラマで死ぬ天膳はオチ担当です。

LIVE

 水樹奈々さんのLIVE映像ですが、LIVE中にアドリブで歌詞カードを見ながらバジリスクOP甲賀忍法帖を歌います。それが非常にカッコイイので是非一度ご覧下さい。

 

アニメ

 全12巻で1巻につき2話入っております。初回特典版は解説書やピンナップが同封されていますが、10年以上経過した現在でも初回特典版を購入できるのは幸せですね。

 

漫画

 全5巻という短い巻数でこれだけ面白い漫画はこのバジリスク甲賀忍法帖しか知りません。純粋に絵がうまい。せがわまさき先生はこの他に小説家山田風太郎先生原作の十~忍法魔界転生~も描いています。そちらも大変面白いのでオススメです。

 

小説

原作

 文句なしに面白い。この甲賀忍法帖は山田風太郎先生の忍法帖シリーズ1作目です。漫画やアニメよりエログロ要素が強くなりそれがまた面白い。この設定を1959年に思いついた山田風太郎先生は天才です。忍法帖シリーズは漫画家せがわまさき先生繋がりで、柳生3部作・伊賀忍法帖しか読んだことがないので他の作品も読んでみたいと思います。

続編

 バジリスクの続編で10年後の世界。弦之介と朧は死んでいなかったifの話です。SF要素が強くなります。

 

スロット

 バジリスク3絆はスロット台の最新機です。雌雄ここに決したり!

 

実写映画

 弦之介役をオダギリジョーさんが演じ、朧役を仲間由紀恵が演じました。甲賀忍法帖の設定を大幅に変更し、結末は朧だけが生き残り、徳川家康に伊賀と甲賀の争いを止めさせるように促し、自ら両目を潰して破幻の瞳を封印することにより聞き入れられ、伊賀と甲賀は生き延び続けたとなっております。その設定の変更よりも何故こんな演出になってしまったんだと思う場面が多々あります。見所は蛍火役の沢尻エリカさんが可愛いぐらいです。

 

まとめ

 バジリスク 〜甲賀忍法帖〜の世界はいかがでしたでしょうか?人気の秘訣は忍法バトルとヒューマンドラマ両方の魅力があり、どちらも状況が一転する出来事が何度もあり、目が離せない展開なのが原因ではないかと思っております。原作小説の面白さを漫画に繋げ、アニメにも面白さをそのまま繋げた奇跡のバトンは大変素晴らしく考え深いです。以前からバジリスクを知っていた方も、これから観ようと思う方も是非バジリスク 〜甲賀忍法帖〜 を楽しんでみてはいかがでしょうか。